「銀行が提供する商品とはいえ、カードローンからの借金は怖い・・」
銀行カードローンは危険性を回避できれば安全な商品です。
しかし、初めて銀行から借入する方だと、カードローンに対して怖いイメージを持っている場合があるでしょう。
そこで銀行カードローンが怖いと感じる理由の他、危険性を回避する方法なども詳しく解説します。
銀行カードローンのメリットを知りたいという方もご参考ください。
【3つの危険性あり】銀行カードローンは怖いと感じる理由
銀行カードローンが怖いと感じる理由として考えられるのが、下記の危険性です。
【3つの危険性】
- 目的別ローンと比べると金利が高め
- 残高スライド方式により返済が長引く可能性あり
- 返済を延滞するとさまざまなリスクが発生
それぞれの危険性について詳しく解説していきましょう。
目的別ローンと比べると金利が高め
多くの銀行で住宅ローン・教育ローン・マイカーローンなど、目的別ローンを提供しています。
目的別ローンと比べると銀行カードローンの金利は高めです。
【金利比較】
銀行のローン商品 | 金利相場* |
---|---|
住宅ローン | 変動金利:年0.25%~0.5%ほど10年の固定金利:年1.2%~1.5%ほど |
教育ローン | 年1.5%~4.0%ほど |
マイカーローン | 年1.0%~4.0%ほど |
カードローン | 年2.0%~14.5%ほど |
※銀行によって金利が異なる
銀行カードローンでは年14.5%ほどの上限金利が目安です。
カードローンの利息は日割り計算式で求められます。
【利息の日割り計算式】
利息=借入額×金利÷365日×利用日数
10万円を年14.5%の金利で借りた場合、30日間で発生する利息は下記のとおりです。
【利息の計算】
利息約1,191円=10万円×年14.5%÷365日×30日間
30日間であればそれほど大きな利息負担ではありません。
しかし、必要以上に借りすぎると利息の負担が増える危険性が高まります。
残高スライド方式により返済が長引く可能性あり
その他にも注意したいのが、銀行カードローンの残高スライド方式です。
残高スライド方式では借入残高に応じて毎月最少の返済額が変動します。
毎月最少のままだと余裕のないときでも返済しやすいです。
しかし、毎月最少のままだと返済が長引くことにより、利息の負担が増える危険性が高まります。
残高スライド元利定額返済方式では毎月の返済額(元金部分+利息部分)が一定額となる仕組みです。
返済当初の元金部分が少ない分だけ返済が効率よく進まず、結果として返済が長引く場合があります。
返済を延滞するとさまざまなリスクが発生
銀行カードローンへの返済を延滞したときに生じるのが下記のリスクです。
【延滞時のリスク】
延滞期間の目安 | リスク |
---|---|
返済日翌日~ | 遅延損害金の発生 |
1~3日 | 利用停止 |
1週間~ | 電話による催促 |
2週間~1ヶ月 | 郵送物による催促 |
2~3ヶ月 | 強制解約・一括請求 |
3ヶ月~ | 信用情報に金融事故の登録 |
3~4ヶ月 | 裁判所からの支払督促 |
3~6ヶ月 | 強制執行 |
銀行カードローンへの返済に遅れた場合、返済日の翌日から年14.0%〜19.9%ほどの遅延損害金が発生します。
【遅延損害金の日割り計算式】
遅延損害金=遅れた金額×遅延損害金年率÷365日×遅延日数
遅延損害金年率14.0%の場合、10万円を30日間遅れたときの遅延損害金は下記のとおりです。
【遅延損害金の計算】
遅延損害金約1,150円=10万円×年14.0%÷365日×30日間
遅れた金額が多いほど、遅延日数が多いほど、遅延損害金が膨らみやすいです。
1〜3日の返済遅れから利用停止になり、電話や郵送物による催促が届いても速やかに返済に応じれば、大きな問題になる前に解決できます。
しかし、2~3ヶ月の延滞で強制解約・一括請求まで進む危険性があります。
信用情報に金融事故が登録されると、クレジットカードやカードローンなどの審査通過は厳しいです。
一括請求に応じられないと裁判所から支払督促が届く場合があります。
支払督促が届いても異議申立しなかった場合に起こり得るのが、強制執行の危険性です。
強制執行では給与や預貯金口座などが差し押さえの対象となります。
原則として給与の差し押さえは手取り4分の1までです。
しかし、給与をもらっている会社に裁判所からの差押命令が届くため、経理担当の人に給与差し押さえの事実がバレてしまうでしょう。
【危険性を回避する3つの方法】銀行カードローンを上手に利用すれば怖い商品ではない
銀行カードローンの危険性を回避したいときに役立つのが下記の方法です。
【3つの方法】
- 返済シミュレーションで無理のない計画を立てる
- 必要な分だけ借入する
- 余裕があるときに任意返済を行う
危険性を把握したうえで、銀行カードローンを上手に利用すれば怖い商品ではありません。
返済シミュレーションで無理のない計画を立てる
Webサイトの返済シミュレーションは、無理のない計画を立てたいときに便利です。
借入額や金利などを入力すると、毎月の返済額・返済回数・利息などが自動的に計算されます。
毎月いくら返済すればよいのか、完済までどのくらいかかるのか、利息はどのくらいの負担になるのか、参考にしたいときに有効です。
金融広報中央委員会「知るぽると」の借入返済額シミュレーションで計画を立ててみましょう。
【シミュレーション条件】
- 借入元金:30万円
- ボーナス返済分:0万円
- 返済方法:元利均等返済
- 借入金利:14.5%
【シミュレーション結果*】
返済期間1年の場合 | 返済期間2年の場合 | 返済期間3年の場合 | |
---|---|---|---|
毎月返済額 | 27,006円 | 14,474円 | 10,326円 |
総返済額 | 324,072円 | 347,376円 | 371,736円 |
うち利息分 | 24,072円 | 47,376円 | 71,736円 |
※シミュレーション結果と実際の借入結果とは異なる場合あり
計画を立てるときは「毎月無理のない返済額+利息を許容できる範囲」に抑えるのがポイントです。
必要な分だけ借入する
無理のない計画が立てられたら銀行カードローンへ申し込みし、借入します。
必要以上借りると計画が無駄になる可能性があるため、必要な分だけ借りることが大切です。
必要な金額が30万円の場合、30万円だけ借りましょう。
ただし、銀行カードローンから借りられるのは限度額の範囲となります。
余裕があるときに任意返済を行う
残高スライド方式の銀行カードローンでは、余裕があるときに任意返済を行うのが危険性回避のポイントです。
毎月の返済に加え、任意返済をすることで完済までが早くなり、利息の負担軽減につながります。
延滞期間が長くなるほどリスクが高まるため、返済困難になったときは早めに銀行の担当者に相談しましょう。
銀行カードローンはさまざまなメリットがある商品
銀行カードローンには下記のメリットがあります。
【4つのメリット】
- 消費者金融と比べると低めの金利
- 限度額の範囲で繰り返し借りられる
- 資金使途が原則自由
- 担保・保証人は不要
危険性を回避できればメリットが多く、利便性の高い商品です。
消費者金融と比べると低めの金利
大手消費者金融では年3.0%〜18.0%ほど、銀行カードローンでは年2.0%〜14.5%ほどの金利相場が一般的です。
消費者金融と比べると、銀行カードローンでは低めの金利で借りられる場合があります。
消費者金融より利息の負担を抑えたいときにも便利な商品です。
限度額の範囲で繰り返し借りられる
銀行カードローンでは、審査で設定された限度額の範囲で繰り返し借りられます。
追加借入する際、再審査を受けるといった手間はかかりません。
ただし、返済困難のリスクが高まるため、返済中の安易な追加借入は止めましょう。
資金使途が原則自由
一般的に銀行カードローンは事業性資金を除き、資金使途自由な商品です。
【主な資金使途】
- 生活費
- 子どもの教育費
- 買い物資金
- 娯楽・レジャー費
- 治療費
- 税金・保険料の支払い
- 家賃の支払い
- 冠婚葬祭費など
目的別ローンのように資金使途は限られません。
ただし、あらかじめ資金使途が決まっている場合は、目的別ローンを利用したほうが利息の負担を抑えられる可能性があります。
担保・保証人は不要
多くの銀行カードローンで担保・保証人不要で申し込めます。
担保にできる価値のある財産を持っていない方、保証人になってくれる人が居ない方でも申し込みしやすいです。
多くの銀行カードローンで保証会社が保証人の代わりとなってもらえます。
ただし、保証会社からの保証を受けるには、一定以上の審査基準を満たさないといけません。
銀行カードローンは怖い? 危険性まとめ
人によっては「借金=怖い」イメージを持っている場合があるでしょう。
しかし、銀行カードローンは事前に危険性を理解し、上手に利用すれば安全性・利便性の高い商品です。
返済シミュレーションで無理のない計画を立てた後、必要な分だけ借入することで返済困難になるリスクを抑えられます。
余裕があるときに任意返済を行えば完済までが早くなり、利息の負担も抑えやすいです。
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